米国株投資入門【基礎知識】超重要な経済指標10項目を解説

米国株投資 経緯指標
悩んでいる人

米国の経済指標はどのようなものがありますか?
超重要なものを教えてください

経済指標は世界どこの国にもあり経済の現在地を統計的に公表しています。

まずは経済指標を見ておかないと景気がいいのか悪いのか、景気を良くしなければいけないのか悪くしなければいけないのかの判断ができません。

経済指標には景気の判断材料として重要視される項目もあります。

この記事では特に超重要な米国経済指標について10項目を解説します。

~こんな疑問を解決~

  • 経済指標とは?
  • 経済指標にはどんな種類がある?
  • 経済指標はどこで確認できる?
もくじ

経済指標とは景気の判断をするための統計データ

経済指標は統計によって国の景気が良いか悪いか判断したものです。

統計は様々な方法によって取られ発表されます。

経済指標の中でも景気の動向をあらわす先行指数、一致指数、遅行指数などに分類されています.

先行指数・・・新規求人などこれからの見込みをあらわす

一致指数・・・有効求人倍率など今の状態をあらわす

遅行指数・・・失業率、保険申請者数など結果についてあらわす

日本でいえば日本銀行、米国でいえばFRBがこれらの指標を判断材料にして私たちの経済状況がGDP2%などの目標になるように調整しています。

投資をしていてもいなくても今景気は良いか悪いかが自分の働いている業界にとって良いことなのか悪いことなのか知ることができます。

経済指標の種類

経済指標カレンダーに基づいて開催されます。

超重要10項目

開催時期(例:2021.6月開催分を参考)開催頻度超重要指標・統計
(例)日本6/1 (毎月)毎月初めISM(Institute for Supply Management)製造業景況指数 
6/3 毎月初めADP雇用統計
6/3 毎月初めISM非製造業景況指数
6/4 毎月初め米国雇用統計
6/10 毎月上旬消費者物価指数CPI(Consumer Price Index)、消費者物価指数CPIコア
6/15 毎月2回小売売上高小売売上高(食品、自動車除く)
6/16  6週間ごとの火曜日米国連邦公開市場委員会FOMC(Federal Open Market Communitte)
連邦準備制度理事会FRB(Federal Reserve Banks)
議長会見
6/23 毎月下旬新規住宅販売件数
6/24 四半期毎国内総生産GDP
6/25毎月下旬個人消費支出
PCEデフレータ―、PCEコアデフレーター
毎月の経済指標の例

株価に影響が大きい指標

企業決算とは別に株式市場の資金の流動性に影響が大きい指標を解説します。

ISM(Institute for Supply Management)製造業景況指数

・米(アメリカ)供給管理協会ISMが主催

・製造業350社の仕入れ担当役員にアンケート調査を実施

・景気の転換期を見る先行指標

不況<50(境界線)<好況で判断する

・景気指数とほかに項目がいくつかあり、新規受注、雇用、仕入れ価格、在庫などの項目で指数が発表される
景気と雇用は特に注目される




ADP雇用統計

ADP(大手給与計算アウトソーシング会社)が主催

・約50万社の毎月の雇用者の調査を公表している

・2営業日後に発表される米国雇用統計の先行指標




ISM非製造業景況指数(サービス業など)

・米供給管理協会ISMが主催

・非製造業(サービス業など)370社の購買担当役員に調査した結果を発表

・景気指数(総合)の他に新規受注、雇用、仕入れ価格、輸出、輸送などがある




米国雇用統計(Nonfarm Payroll)

・米国労働省が発表

・企業や政府機関に対してサンプル調査を行う

・10数項目の統計が発表されるが、非農業部門就業者数と失業率の2つが注目度が高い。他にも平均時給なども注目する

・40万社、4700万人の調査結果は米国3分の1の規模になる

雇用統計の結果は連邦公開市場委員会FOMCの金融政策の決定にも影響する




消費者物価指数CPI(Consumer Price Index)、消費者物価指数CPIコア

・米国労働省労働統計局が発表

・消費者が購入するものやサービスの物価の動きを把握する指標

・国民の生活基準を見る指標となる

・インフレ率(物価の上昇率)を分析するために使われる

・CPIコアは価格変動が大きい食品とエネルギー部門を除いた指標となる




小売売上高小売売上高(食品、自動車除く)

・米国商務省センサス局が発表

・百貨店やスーパーの約5000件のサンプル調査で月間売上高を基に発表される経済の指標

・小売と、自動車を除く指標で分けられる

米国は個人消費が国内総生産の7割あるので個人消費は景気を見る上で重要な指標になる

米国では個人消費の動向が経済に直結しているんですね。
国民の消費具合が景気を左右しています。




米国連邦公開市場委員会FOMC(Federal Open Market Communitte) 

連邦準備制度理事会FRB(Federal Reserve Banks)議長会見

連邦準備制度理事会FRBが開催

・金融政策の意思決定をする会合

・6週間毎の火曜日に開催される

・会合の後にFRB議長が発言

発言は各国の金融政策にも大きな影響を与える

2022~23年は金利利上げの状態ですので、2023年までにいつ金利利上げが据え置きから利下げになるのかというところが焦点です。




新規住宅販売件数

・米国商務省センサス局が発表

・全米、他4エリアの新築住宅の販売件数と販売価格、在庫状況の調査を公表

・住宅に使われる建材を調達するためな関連会社への影響が大きいので景気の先行指標として注目が高い

・家を建てると家財も必要(個人消費)、家の材料も必要(建材など関連会社)

住宅購入は個人消費でも最も大きい消費になります。
住宅ローンから土地、材料、内装など関連するところが広範囲にわたります。
住宅ローンに至っては金利の影響もあるので景気の動向を見て取ることが出来ます。




四半期国内総生産GDP(Gross Domestic Product)

・米国商務省経済分析局が発表

・国内で生産されたものと、サービスの総額

・前期より多くなると、経済成長率も上がる


国内総生産=国民消費+国民投資+政府消費・支出+(輸入-輸出)


名目成長率その年の物価上昇分を含まない経済成長率
実質成長率その年の物価上昇分を含んだ経済成長率
経済成長率


主に経済成長率は物価の変動を含む実質成長率のこと

例:1Q(1期) 100兆ドル  2Q 102兆ドル  物価上昇率1%

102-100=2

2-1=1  1Qで1%の実質経済成長

2×4Q=8  8-1=7   1年で7%の実質経済成長 



個人消費支出
PCEデフレータ―、PCEコアデフレーター

・米国商務省経済分析局が発表

・国民が消費した自動車や家電の耐久財、食品・衣料の非耐久財と旅行、外食などのサービス支出を調査

・支出が多い→所得も多い→雇用が安定→景気がいい

・個人消費支出はGDPの先行指標としても注目

・食品とエネルギーは振れ幅が大きいので取り除いたものを「コアデフレーター」として表す


PCEデフレーターすべての個人消費支出が対象の指標
PCEコアデフレータ―食品とエネルギーを除いた個人消費支出が対象の指標




毎月の経済指標を確認すると何がいいの?


毎月毎月たくさんの経済指標があり大変ですよね。

他にもたくさんの経済指標があります。

その中の一部ですが、勉強するなら超重要なものだけでも覚えておくといいと思います。





それは、

  • 個人的には指標や発言にアンテナを張ることで経済に詳しくなったり、視野が広がる

  • 投資で決算以外での買いのタイミング売りのタイミングを計ることが出来る

このようなメリットが挙げられます。


これだけ?と思った方もいるかもしれません。


どうして株価が下がっているのか?上がっているのか?この原因はなんなのか?
長期投資であれば多少の株価の変動もあまり気にすることではないのかもしれませんが、短中期の投資であれば影響してきます。

上昇トレンドを見逃し下降トレンドに乗っからないための防衛手段ですね。

情報を自分で取りに行って経済がどういう動きをするのか?その時に資金はどう動くのか?を考えられるようになると損は少なく利益は大きくという【損小利大】の結果を得られます。

「投資信託だけだからほったらかし」、「少額だから気にしない」という考えの方もおられるかと思いますが、投資は貯金ではないので原本割れの可能性もあるということを心にとどめておきたいですね。

せっかく投資するならリスクを少しでも回避できるように経済指標は常にチェックすることをおすすめします。

では、何を見たらわかるのでしょうか?
全く分からない方でも見やすいサイトを紹介します。

経済指標を知るニュースサイト

ニュースサイトはたくさんありますが見やすいので紹介します。


Yahooファイナンス(日本)とYahooFainance(米国)は米国経済の記事が多いのでとても勉強になります。


そのほかにも、ブルームバーグ(Bloomberg)


アプリBloomberg: Business News ( iPhone)


ロイター(REUTERS)などもあるのでいろいろ見てみましょう。

今投資している証券会社各社にも経済カレンダーはあるので大体はどこでもチェックできます。



市場は経済指標のニュースを確認して資金の流れを感じとろう


投資を始めたら個別銘柄の情報も必要ですが、経済指標の結果からの市場の全体の動きをみなければなりません。

毎月発表される経済指標を確認する事で経済の動きを確認できます。

人づてに聞くよりニュース記事を自分で読んで考えることで投資スキルをアップさせる事ができます。

  • 株式から債券に資金が行ったり、コモディティや原油などに行ったり、市場の資金の流れかたを自分なりに把握できるように勉強する
  • 勉強はyahooファイナンスなどのサイトでも確認できる

  • 実際は入金力が大きい方がいいに決まっているが、人それぞれですので少額投資でも何でも投資には真剣に向き合って資産形成をする

といった目標を持って投資活動、資産形成活動に取り組んでみてはいかがでしょうか?



>>投資初心者におすすめの証券口座を比較5選

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