債券っていまいちよくわからないです。
債券というと聞いたこはあるけどどういう仕組みになっているのかいまいちわからないですよね。
会社にとって株式が資本金なのに対して債券は負債扱いです。
率直にいうと株式は返済義務はないですが、債券は返済義務があります。
簡単に言えば私たちにとって債券が株式投資と違うのは満期になると元本が戻ってくるもので、社債(会社の借金)、国債(国の借金)のことです。
・株価が下がれば金利が上がる?株価が上がれば金利が下がる?
・債券価格が下がれば金利が上がる?債権価格が上がれば金利が下がる?
・債券と株価の関係性は?
・債券ってどういう仕組み?
これらの債券について債券基礎知識を解説します。
株式投資を行ううえで初心者でも知っておきたい債券と株式の関係について最低限のことはわかります。
オックスフォードインカムレターで無料メルマガ登録すると自分の知らなかった銘柄や分野について新しい発見が見つかります。
興味のある方は無料ですので登録してみてください。
- 債券とはをわかりやすくルール、利回りの見方、種類を解説
- 投資家が気にする10年長期国債が債券利回りの指標にしているのはなぜ?
- 債券市場と株式市場の私たちが知っておきたい景気と資金の流れ
債券は国や自治体、企業が発行した券です
債券とは
債券は国や自治体、企業が資金調達するために債券を売却し、返済までの期間は利子を払い返却日には満額返却してくれるものです。
債券のみかたとルールを知っておこう
基本ルールは
額面価格(例100円)で買った債券は満期に満額(100円)受け取れる
例えば
額面100円の債券・利率(クーポン)3%で10年債の場合
この債券を購入価格98円で購入したとします。
この場合10年間は額面の100円の利子3%=3円です。
額面に対しての利率が適用されます。
10年後までに額面の100円と
額面100円-購入額98円の差額の2円
と、利子3円を毎年×10年=30円
の合計132円が受取れます。
32円÷10年=3.2円/年
額面100円に対して3.2円/年=3.2%/年
最終利回り3.2%と表記されます。
債券の種類は公共債と民間債の2つがあります
公社債と債券は同じ意味合いで使われています。
公社債には公共債と民間債があります。
国、地方自治体などの公共債
民間企業の社債などの民間債
があります
- 公共債・・・国が発行する国債と地方自治体が発行する地方債
- 国債・・・国が発行した債券
- 地方債・・・地方自治体が発行する債券
- 民間債・・・企業が発行した債券
- 社債・・・電力債、一般債など企業が発行する債券
- 円建外債、外貨建外債(外国債)・・・国際機関や外国政府が発行する債券
- 金融債・・・信用金庫が発行する債券
国債には利子が払われる利付債と額面が割引されている割引債の2種類があります。
- 利付債・・中期(2年~5年)、長期(10年)、超長期(20年、30年)で採用される。毎年利子が払われる。
- 割引債・・・短期国債(6ヵ月~1年)で採用される。額面価格が割り引きになる分利子が払われない。
債券には信用度で格付けされています。
AAA~DDDなどで評価されています。
国債、地方債は信用度が高いです。
逆に社債でジャンク債と呼ばれるものは信用度が低く避けた方がいい部類です。
個人的には社債はおすすめしません。
(例:広州恒大の債務不履行問題のようなことがある)
国債は日本国債や米国債をおすすめします。
米国債も債務上限引き上げ期限が懸念されていますが実際に米国においてそのようなことが起こりえることは考えられないことです。懸念材料となっていますが期限延長か上限引き上げになるのが予想されます。
国債は最強です。
株式と債券の違いは株価と利回りであらわし方が違う
株式と債券では表記方法が違っていて株式は価格であるのに対して、債券は利回りであらわされます。
違いについて一覧を見てみましょう。
リスク | 表示 | 中身 | 株、債券の元本の請求 | |
株式 | 高い | 価格 | 1銘柄、投資信託、ETFは複数 | 値上がり値下がりした分の株価がすべて |
債券 | 低い | 利回り | 複数銘柄 | 満期に額面価格満額が返済される |
債券がどのようなところで運用されているのか解説します。
10年国債が金利の指標になる理由
10年長期国債が金利の指標となる理由です。
- 証券会社や銀行など機関投資家によって取引される頻度や額が多い
- 新しく発行される新発債が出回る時の利回りが基準になる
- 国債は信用度が圧倒的に高い
といった理由が挙げられます。
これらの理由があり10年国債は債券の利回り指標となります。
株式市場にも影響する債券利回りを日ごろから確認しておくことが大切ですね。
リスクオンで市場に資金、リスクオフで債券や金に資金が流れる
ここまでわかれば後は株式市場との関係です。
株価と債券の関係を見てみましょう。
債券の購入価格が上がれば最終利回りが下がる理由
よく利回りという表現がされますが最終利回りを意味します。
最終利回りとは満期まで債権を持った場合の最終的な債券の利益回りのことを指します。
購入時の債券価格の変動で利回りが上がったり下がるはなぜでしょうか?
それには、次の計算式を使うことでわかります。
債券の価格が変動することで利回りが変化することがわかります。
では次に債券の価格がどうして変動するのか考えてみましょう。
購入額の上昇で利回りが低下していることがわかります。
債権が【%】であらわされるのは債券は購入価格だけではなく利率と購入価格の関係で最終の利回りが変わる仕組みだからです。。
債券は価格だけでは表せることができない
から最終の利回りが重要ってことですね
では、なぜ購入価格がかわるのか解説します。
債券の購入価格が変動するの理由とは
債券の価格が変動する仕組みは
債券を売りたい人 < 買いたい人 ⇒ 債券購入価格が上がる
債券を売りたい人 > 買いたい人 ⇒ 債券購入価格が下がる
といった需要と供給の関係です。
株式投資でも同じですが、買いたい人が多ければ需要が増えるので価格が上昇します。
先ほどの計算から見れば債券価格が上がると利回りは下がりますね。
需要と供給の関係は理解しておくと便利ですね。
欲しい人と売りたい人=需要と供給の関係は株式と同じですね
市場での株式と債券の関係
債券の利回りの上がり下がりの原因の一つに
- 雇用、消費者物価、景気指数、コロナ、小売、住宅販売、平均時給など株式市場に懸念材料があると資金が債券市場に流れ込みます。
一般的な法則として株式からの資金抜けで債券が買われて購入価格が上がり利回りが下がるのはこのためですね。
景気がいい状態
業績がいい企業は設備投資
⇩
企業は債券を売って資金確保したり銀行からさらに借り入れ
⇩
銀行も儲けるため金利を上げる
⇩
金利は上昇する
景気が悪い状態
業績が悪い企業は借り入れできない
⇩
日銀やFRBの政策金利引き下げ
⇩
銀行の貸し出し金利も下がる
⇩
企業は借りやすくなる
このように経済にはいい時や悪い時の流れがあります。
2021年現在では、経済が成長するために日銀やFRBによって債券買いが行われており意図的に金利が低い状態になっています。
経済の成長が見込めれば債券買いは縮小され(テーパリング)、そのあとに政策金利も引き上げになります。
日銀やFRBはチェックですね
【なぜ金利が上がると債券は下がるのか?】は 債券を理解できるおすすめの一冊
債券を勉強する方法
1.YOU TUBE
2.ブログ
3.書籍
4.証券会社などのセミナー
など選択肢はたくさんあります。
筆者はおもに書籍で勉強しました。
優しい債券の本とありますが、正直ド素人には最初は聞き慣れないことや仕組みを理解するのに難しいかもしれません。
市場の資金の流れを掴むには株式投資だけでなく債券市場もチェックしましょう。
紙の本は見やすいのでおおすすめします。
債券市場の仕組みを理解したらリスク回避に役立ててみましょう
株式投資には債券の理解も必要なことはお判りいただけたと思います。
■債券とは
国債や社債などの債権のことで一般に満期まで保有することで元本と利子が払われる
■債券には信用度でランクがありAAA~DDDなどで格付けされ、国債は信用度が高く低いものはジャンク債といわれリスクが高い
債券は利回り【%】であらわされ利率と購入価格で利回りが変化する
重要なのは
■債券が買われると
金利が下がり債券が売られると債券の価格が下がり⇒金利が上がる
■インフレ(物価上昇)し過ぎると
金融政策が入り金利が引き上げられお金の流通量が減る⇒景気が悪くなる
■経済成長が低いと
金融政策が入り債券買いや金利引き下げで金利が下がり景気を良くしようとする
ということです。
このようなしくみを踏まえて債券を理解するとこんなメリットがあります。
債券を理解するメリット
- 投資の資金は株式だけではなく債券や金などの市場にも移動する
- 株式投資に比べ債券は元本が持ってくる上に利子もつくのでリスクが低い
- 株式投資に比べリターンは低いかもしれないが変動が少ない分、1割~2割ポートフォリオに組み入れておくのもいい
- 貯金だと利息が低くインフレ(物価の上昇率)についていけない。
- 信用度の高い債券投資だとインフレに少しでも対応できて物価上昇対策になる
といった自分の投資に役立つことがたくさんあります。
株式投資をするうえで知っておいてデメリットはありません。
以上です
ご覧いただきありがとうございました。