投資入門【基礎知識】初心者でもできる損切りのやり方を解説

青年

投資初心者です。
買った途端に株価が下がってきました。
どうしたらよいでしょうか?

株を買ってみたもののこのような経験をする人は少なくないはずです。

筆者も良くやっちゃっています。

株価の行方が反対に行くことなんてざらにあるので、いかに損切りを最小にとどめられるか?というところも投資のスキルとなります。

ご紹介する書籍では投資初心者にもわかりやすくチャートを見ながら利確や損切りのタイミングについて解説されています。

個別株投資でいいポイントで利確や損切りができない
チャートの読み方をわかりやすく教えてほしい
自分の信念を持って投資をして利益を出したい

このような悩みや疑問を解決できる一冊です。

短期・中期投資においてメンタルではなくチャートをみて淡々と利確や損切りができるので、損小利大をマスターできるはずです。

S&P500インデックスのような長期投資はコツコツ積み立てるだけなので、損切りについては必要ないです。

本記事の内容
  • 株で儲ける 損切りの一番やさしい教科書を解説





もくじ

【株で儲ける! 損切りの一番やさしい教科書 】の情報

          

書籍名  株で儲ける! 損切りの一番やさしい教科書

著者  テクニカル分析研究会

監修  戸松信博(グローバルリンクアドバイザーズ株式会社 代表取締役)

監修者プロフィール 1973年東京生まれ

大学時代より早期に1億円を貯める方法を考える。大手音楽会社在籍中に中国市場の潜在性に着目し、中国株への投資を開始。それとともに、全国の個人投資家向けにインターネットを通して中国株の情報発信を続け、多くの投資家から”中国株のカリスマ”と呼ばれるほどのオピニオンリーダーとなる。2001年に外資系証券会社傘下の投資顧問会社に取締役として移籍、2005年には同社を買収し、グローバルリンクアドバイザーズ株式会社に商号変更。現在は日本株、中国株、米国株など投資情報の発信やファンドを運営するとともに「バイキング」などテレビ、新聞・雑誌出演・掲載多数。

発行所 株式会社 技術評論社

出版日 初版 第1刷発行 2021年6月10日

引用: 株で儲ける! 損切りの一番やさしい教科書より



構成  第1章 なぜ損切りは必要なのか?

    第2章 株価の動きを予測して損切りポイントを決める

    第3章 相場の動きを読んで損切りするテクニカル指標

    第4章 利益と損失の比率で損切りするリスクリワード

    第5章 損切りの目的は「トータルで勝つ」こと

    第6章 売買タイミングQ&A



【株で儲ける! 損切りの一番やさしい教科書 】の要約・書評

投資を行う上でこの書籍から学べることをまとめつつ書評したいと思います。

投資に必要なメンタルを鍛えよう

メンタル

メンタルを鍛えることが必要な理由

投資判断は誰でも悩む

人には上昇トレンドではもっと利益が上がる

下降トレンドでは損したくない

といった心理的作用が働きます。

買いの基準と売りの基準を明確にして迷わないことが必要

買いや売りの基準を決めると判断力が上がります。

買いの基準とはどんな状態のことでしょうか?。

  • チャートの上昇トレンドが右肩上がりになっている
  • 割安株・・・企業決算で好業績にも関わらず株価に反映されずに低い状態の株
  • 会社の価値が高い・・・近い未来に設備投資やプロジェクトで好決算の予感

があります。

これらの基準を短期・中期・長期目線で買って中期・長期投資では日々の下落に動じないメンタルが必要です。

最初から精神が強い人はそんなにいません。
何事もメンタルをしっかり鍛えることからです




自分で損切りポイントを決めてみよう

売り買いの基準

①買った時点で売りの基準を決める

買う時点で売る基準を決めるには理由が必要です。

例えば

条件:相場120~140ドル

現在値:125ドル

日々上昇中(上昇トレンド)

といった条件で、今日125ドルで購入するとします。

その時に上限値相場近辺の140ドル、下限値損切りの120ドル

といった感じで自分が買った時の価格からチャートが変化した時にどう対応するか設定値を決めて買います。

予想通りにいけば負けないはずですが、景気(経済サイクル)、投資家の資金の流れ(株式⇔国債、コモディティ)、企業決算などたくさんの要因が絡み合い思わぬ方向にいくのを注意深く監視することが重要です。

ダウ理論に基づいて買いと売りのポイントを決める

とはいえ、投資歴何年もあるベテランならまだしも投資はじめて間もない人にとってはどこで買ってどこで売るといった経験がないのでわかるはずもありません。

そこで役立つのが「ダウ理論」に基づいて決める方法があります。

ダウ理論・・・米国の証券アナリストチャールズ・ダウによって提唱された6つの原則です。

  1. 平均株価はすべての事象を織り込む
  2. トレンドは短期・中期・長期の3種類に分類される
  3. 主要なトレンドは3段階存在する
  4. 価格は相互に確認されなければならない
  5. トレンドは出来高でも確認されなければならない
  6. トレンドは明確な転換シグナルが出るまでる続く

損切りにおいてはこの6番目の転換シグナルを勉強して勝率を上げることを言っています。

では、6番の転換シグナルとはどんな時か?

初心者でもわかりやすいのが「上昇トレンド」、「下降トレンド」の2種類です。

トレンド転換期
下降トレンドへ転換

シンプルで覚えやすいですので最初はこの型をマスターすることができればこの書籍にある他のチャートパターンでの応用に活かすことができるでしょう。

チャートパターンでの損切り方法の応用

  1. ヘッド&ショルダー
  2. ダブルトップ・ダブルボトム
  3. 三角持ち合い
  4. フラッグ・ボックス・ウェッジ
  5. フォロースルー
  6. プルバック
  7. 高値圏での下放れ
  8. 急騰からの急落

があります。

これらのパターンはこの書籍で学ぶことができます。

たくさんパターンがあるので一つずつ確実にインプットしましょう





テクニカル分析ツールを使ってさらに買いと売りのタイミングを覚えよう

上昇と下降の分岐点

1章ではダウ理論での買い売りの基準とチャートパターンを見てトレンドの転換を見つける方法を解説しましたが、2章においてチャートパターンをテクニカル指標(数値化)で判断する方法が解説されています。

テクニカル指標には3種類あり「トレンド系」「オシレーター系」「そのほか」の3種類がありますがここではトレンド系とオシレーター系の2つの中でも初心者の基本でもあるトレンド系を解説します。

スクロールできます
テクニカル指標トレンド系オシレーター系
買うタイミングと
売りのタイミング
順張り(チャートの上げ下げに合わせて売り買い)逆張り(トレンドの転換を予想して売り買い)
指標の種類移動平均線、ボリンジャーバンドRSI、ストキャス
テクニカル指標

初心者が最初に覚えるのは移動平均線になります。




移動平均線をまずは見れるようにしましょう

移動平均線分かること

  1. 期間ごとの株価の平均
  2. 平均が記されるのでその日の急騰・急落に惑わされないでトレンドの方向をみることができる

移動平均線を使った買い方

  1. 押し目買い
  2. グランビルの法則
  3. 上抜けでの買い・下抜けでの売り

が代表的です。






少額からはじめて損益比を2以上にして勝率を上げていこう

損益比率

損失ををなるべく抑えるには実際に少額から投資をやってみることです。

4章では2章と3章で書いているダウ理論や移動平均線を使って実際のチャートでの分析について解説しています。

リスクリワード(損益)の比率と取引の勝率を掛け合わせて損失をなくす考え方を実践していきましょう。

数学者ナウザー・バルサラが考案した破産確率表というのがあります。

破産確率表に基づいて勝率とリスクリワードの利益を維持できるところで投資をします。

スクロールできます
勝率/損益比0.30.511.523
25%-68%-63%-50%-38%-25%0%
33%-57%-50%-33%-17%0%33%
40%-48%-40%-20%0%20%60%
50%-35%-25%0%25%50%100%
67%-13%0%33%67%100%167%
77%0%16%54%93%131%208%
破産確率表

赤は損失青は利益

勝率・・・投資して利益になる確率(例:月10回の売りでの勝率)

損益比・・・利益(リワード)÷損失(リスク)

(例:利益200円÷損切り100円の利確・損切りの基準の場合200÷100=2)

例えば

条件:7月に10回の利確損切りをした場合

投資基準:買値10ドル=1000円として、利確1200円、損切り900円の損益比は

利益200÷損失100=リスクリワード(リスク1):(リワード)2=損益比率2

この場合は損益比2あるので勝率は33%で損益ゼロです。

10回売って4回1200円で利確出来て6回は900円で損切りしても20%の利益が出る計算になります。

スクロールできます
値/回数1回目2回目3回目4回目5回目6回目7回目8回目9回目10回目
1000円900円1200円1200円900円900円1200円900円900円1200円900円
勝率40%の例

4回勝って6回負けなので勝率は40%

1000円の株に対しての20%の200円の利益が残ります。

月の利益は800円に対して損失は600円で差額は200円、1000円の株の20%の200円が利益になりますね。

  • リワード(利益)を少なくすると勝率が上がるが、損益比が悪いので利益になりにくい
  • リワードを多くすると勝率が落ちるが利益を多くすることができる
  • 損益比の設定が重要になる
  • 経験値を上げて上昇トレンド時には損益比を1:3にするなど自分で設定できるようになること

少額で実践経験も積まないとわからないこともあるので覚えたことを忠実にやってみましょう




投資に大切な損切りを覚えて投資の運営方法を学ぶ

PDCAサイクル

最後は投資運営について解説されているので、やることとダメなことをまとめてみます。

やるべきことは仕事でも重要なことですが

P(プラン)・D(やった結果)・C(結果に対しての評価)・A(改善)

が大事です。

やらないように気を付けたいところは

  • 一定期間の取引で一喜一憂にならないこと
  • 感覚での取引をしない
  • 相場になれていない初心者は特に下落途中にナンピン(底値だろうと思い込んで買うこと)で購入しない

ということが解説されています。



そして

Q&今現状の株価に対しての売り買いのタイミングにどのように反応するか?

Q:コロナ禍での相場全体の動きに対してどう動く?

Q:損切りポイントの動かし方

Q:損切りのタイミングはいつぐらいがベスト?

などなど誰もが不安や疑問、周りに聞く人がいないなどのために様々なシチュエーションにQ&Aや練習問題で実践対応できるようになっています。

実践問題もあるので、お家で一人でも分析力がつきますよ




損切りの教科書は初心者の疑問に答えてくれる心強い一冊

おさらいします

個別株投資で利益を出すために必要なノウハウが詰まっています。

メンタルを鍛える

自分で損切りの基準を決める

①買った時点のタイミングで利確と損切りのポイントを決める

②ダウ理論に基づいてトレンドの変換点を感じ取り売りと買いのポイントを決める

テクニカル指標から分析する

特に初心者は移動平均線のみかたからはじめよう

少額投資で経験を積もう

リスクとリワード=損益比を設定して利益が出るところでやりくりしよう

実践経験を積んでどこがよかったか?ダメだったか?反省して

PDCAのサイクルを回そう

157ページという他の書籍よりは少なめで値段も税込み1,320円という書籍の中では安めの設定なのに内容は知りたいところをわかりやすく解説してあるので忠実に再現できれば個別株投資で結果をだせるか少なくても退場はしなくなります。

  • 個別株初心者
  • 周りに聞く人がいない
  • 他の本ではわかりづらかった

というあなたに読んでみてほしい一冊です。

筆者は持ち運びやすいのでいつも携帯して仕事の昼休みとかにスキマ時間で勉強しています。

損切りの技をおぼえるのがたのしくなります。

以上です。

良い投資を。

サラリーマン投資家

にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ

書評

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

人気ブログランキング

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

もくじ